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2007.08.31

舞台はハードルが高い?巻の3

巻きの2でも言ったように、障害者も健常者も自由に踊らさせて、その動きの中から、テーマに沿った画面を構成していきます。場面を考えてからキャストを選ぶのでなく、キャストの個性から場面を構成していくので、障害者にとっても不可能な作品作りではないのです。

ひとつの場面を作り上げたとしても、これは固定したダンスにはしていません。ダンサーには自由なダンスを要求します。場面はこうだときまれば、どちらかと言えば健常者がおおまかな骨格を作り、その動きにあわせて他の健常者や障害者は感じたままを即興的に踊ります。この即興的に踊るというところで、健常者はなかなかうまくいきません。障害者のほうが自由闊達におどれることが多いようです。

このような構成をしていくので、障害者だけはできませんし、健常者だけでも豊かな表現が出せないのです。結局、みやぎダンスが目指しているダンスは障害者だけでもできないし、健常者だけでも作れないのです。健常者もいて障害者もいて初めて成り立るのであって、今までにない舞台を作ることになるのです。

舞台を見に来た人が、特に障害者の親たちが、異口同音に、うちの子には無理だと言うのです。多分、私らだって、最初に舞台作品を見てから参加しようとしてたら同様だったかもしれません。大介が参加したのは、最初の舞台作品であり、1度も見てなかったから入れたのかもしれません。1回きりでだけど舞台に出てみないかと言う誘いに乗ってしまい、1回限りならいいかと思ったからです。

大介にとってはとても居心地のよい場所だったようです。かなり自由に動き回ってよいというのですから。

みやぎダンスの第1回作品は、インクルーシブなダンス活動をイギリスで主導的に続けていた舞踏家、ウォルフガング・シュタンゲ氏を振付師+総監督として招いて稽古をしました。まさに、ウォルフガングの作品の作り方が、最初に人を見て、ひとの動きを見て、それぞれの人の個性を見極めてから場面を作っていったのでした。

どんな人でも参加できるように作品を作り上げていくのです。だからインクルーシブな活動だったのです。その結果見つけたのが、インクルーシブなダンスには、障害者だけでも作れない、ましてや健常者だけは表現できない芸術表現ができるといことがわかったのです。ですから、ときどき、「今までにない芸術性」ということばを使います。

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2007.08.30

舞台はハードルが高い?巻の2

インクルーシブなダンス舞台の創りかた。

普通舞台劇は、テーマがあり、そのテーマに沿っていくつかの場面をこしらえ、そして脚本が作られる。脚本からキャストが選ばれていく。そして脚本に沿って場面ごとに稽古が始まる。

でもみやぎダンスの舞台を作る方法は違う。最初にテーマを作る。テーマから場面を構成し見る。次にキャストを選ぶ。このキャストの選び方に特徴がある。キャスト全員にいろんな動きをさせる。音にあわせて踊ったり、走ったり、思いっきり悲しんだり、障害者だったり健常者だったりで、ひとりひとりが個性ある動きを見せてくれる。その個性的な動き動作の表現からいくつかを選び出し、場面を再構成する。

だから障害者でも参加できる。一人ひとりの個性的で実際に動作できるダンスで場面を構成するのだから、障害者でも参加できるのです。これに即興性を加えていく。ひとつの音にどう反応するか、他人のダンスに触発されてどう反応するか、これはキャスト自信の感性に任されていて、だから毎回動きが違うのは当たり前、そんな作品になる。これでいて芸術的な表現に仕立てていく。それがみやぎダンスの作品である。

即興性を加えるということも、障害者にとっては有利な条件になる。基本形があって、それに沿って動く場合は健常者が優位であるが、逆に、瞬間的に感性に頼って動くという場合は健常者は不得意である。

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2007.08.29

舞台はハードルが高い?

みやぎダンスがやっているものは、ダンス舞台だけでなく、毎月のお稽古事に近いワークショップ(1回2時間程度で、自由にダンスで楽しみましょう的な)もあります。障害のある方、あるいはその親御さんは、ワークショップはいいけど、舞台はどうもうちの子には荷が重過ぎると思い込んでいる人が多い。

実は決して無理なことではないのではないと思っています。今、舞台に立っている人たち、特に障害者(児)と呼ばれている人は、最初は、自分勝手に動き回る人、まったく動かない人、人と関係性がもてない人、突如叫ぶ人、急に走り出す人、そんな人ばっかりでした。ワークショップのジュニアクラス(主に小学校児童以下対象)やオープンクラス(主に中学生以上対象)で、リズムに合わせて踊ったり、走ったり、ゲームをしたりしていくと、少しづつ関係性が出てきます。何との関係性かいうと、音、ボール、風船、薄いベールのような布、太鼓、ピアノ、他人などとです。ほとんどの子がみやぎダンスには行きたいという意思表示をするようになります。基本的に体を動かすことが人間は好きなんだと思います。

障害児がワークショップなどに参加するのに壁になることの最大の理由は、その子自体ではなく、実は親の問題が意外と大きいんです。稽古する場所までに移動手段がない、共稼ぎでつれていけない、親が積極的でなくて子供を連れ出さない、世間の目に触れさせたくない、距離が遠く電車でないと、などなど。拘束時間は、ワークショップは平日18時から20時、舞台の稽古は土日で10時から17時ですから結構たいへんなことではあると思います。仙台市まで、古川市から電車でとか、相馬市から車でとか、遠方から来る人もいる。その人たちは、子供が参加したい、行きたいというから無理でも何とか連れて行きますといいます。

みやぎダンスのダンスは、分類すると、コンテンポラリー(不定形)+インプロビゼーション(即興)あたりになるので(けっしてクラシックバレーとフラメンコとかフラダンスの仲間ではない)、決まりきった型、基本形があるわけではありません。ですから基本形をしっかり身に付けないとできないものではありません。この辺を誤解して、舞台に立つ以上、うちの子には無理だと思われてしまい、参加させたいとは思うけど敷居が高く感じてしまうようです。

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2007.08.25

障害者用プールその後

助成金が減額されていた幸町ウェルフェア温水プールが、従来どおりの助成が行われることになった。予想以上の市民からの反響に驚いてか、今年の助成金も元に戻すことになった。来年からは従来の助成が行われるようになった。一旦短くなった運営時間ももとにもどりそう。まずは一安心。

就任以来、梅原市長は、自分色を出そうといろんなことをやるが、結構あちこちで顰蹙をかっている。何か新しいことをやるなら、一定の説明を広く市民に行い、順序を経て実施すればよいものを一人突っ走っている。、どのような方向になぜいくのか、だからこれを減らし、あっちを増やすという説明が殆どない。

福祉先進の都市だった仙台市が、どうなるのだろう、これからは。梅原市長さんよ。

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2007.08.16

名取公演終わりました。

名取公演(8月12日)無事終わりました。10日小屋入り、11日ゲネプロ(本番直前の、化粧、衣装、照明、舞台設備はまったく本番と同じ形で行うリハーサル)、12日本番と3日連続でのお仕事でした。

今回の舞台は、今までと違い、舞台の上に客席を作り、観客席は背景にしました。舞台の奥と両サイドに客席を作り、観客にとっては、皆かぶり付きの舞台でした。通常の客席側を舞台の背景にしたてての、趣向を凝らした面白い舞台つくりでした。

【Keep On】の後は、勝部ちこ等による【インプロ・パフォーマンス】、これは、インプロビゼーション・ダンス(即興ダンス)で、「インプロ」とか「交感ダンス」とも呼ばれているものらしい。台詞や一定のダンステクニックなどのように型にはまった形式の舞台ではなく、相手の呼吸の仕方、動き、感じ方、床の感触や、壁の有り様に対して、自分が感じたままを表現していくダンスだそうな。自分の表現に対して、相手も感じて表現する。だから交感ダンスなのだそうである。即興であるゆえに何が起きるかわからない面白さがある。突如として笑いも起こる。いつの間にか客席で表現することもある。観客と交感することもある。これでいて、全体的にまとまりのある動きを表現し、芸術性があるという、とっても不思議な芸術表現だ。

みやぎダンスの舞台も、即興ダンスに近いので、似たような雰囲気をもつ舞台である。きしくも、コンテンポラリーなダンスが2つ続いて上演された。面白い企画でした。

インプロビゼーション

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2007.08.06

仙台市、また福祉切捨て!か

梅原市長の方針で、幸町ウェルフェア温水プールが危機に瀕している。「幸町ウェルフェア温水プール」は障害者が使える県内で唯一つのプールである。市が年間1700万円の補助金を打ち切ると突然通告。市民の反響に驚き、一旦、再検討すると撤回はしたが、あくまでも再検討であることから、どうなるか分からない。

大介は、しばらく通ったところだ。10年近く通い続けたような気がする。。指導者がいて知的障害者も高齢な方も一緒にプールに入っていた。ここで知り合った障害者の方も多い。体育館も併設されていて、よく車椅子のバスケットの練習をやっていた。多くに人に利用されていたところだと思う。財政困難なこともあるが、一番弱いところから手を付けるという手法が見え隠れする。

梅原市長は、「エルパーク仙台」の廃止問題でも物議を交わした。「エルパーク仙台」とは仙台市の中心地にある141ビルにある5F,6Fの施設だ。仙台市の男女共同参画課が支援する組織( (財)せんだい男女共同参画財団)が管理している。市民活動スペース(市民がNPO活動をはじめとすることに自由に使えるスペースで、テーブルた椅子が10個くらいある)、スタジオホールとギャラリーホール(200人規模の音楽発表、演劇に利用できるホール)も有する。これを廃止しようとしたのである。仙台の演劇人からは総スカンを喰らった感じである。

なんとなく好きになれない市長だ。

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2007.08.03

なとりパフォーマンスフェスティバル ナッサイ!

8/12 なとりパフォーマンスフェスティバル “ナッサイ!”開催!!

前にも広告しましたが、2007年8月12日(日)は、名取市文化会館の創立10周年記念の催しもの「なとりパフォーマンスフェスチバル “ナッサイ!”」が開催されます。詳しくは上記リンクをクリックしてみてください。この中でみやぎダンスは「Keep On」を公演します。もうひとつダンスパフォーマンス「インプロ・パフォーマンス(勝部ちこ ほか)」もあります。そのほか、白Aによる「ノゾキミシアター」もあります。まだまだたくさんあります。

文化会館の記念事業ですので、これ、ぜ~んぶが無料です。みやぎダンスの公演も無料で見られるまたとない機会ですよ。ぜひみに来てください。

みやぎダンスの出し物は昨年8月仙台公演「Keep On」の再演です。
13:30会場14:00開演

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